モントリオール内のど真ん中にあるモン・ロワヤル公園ですが、地元ケべコワが「ル・モン・ロワヤール」って言うと、日本人の富士山のような象徴的なものをしみじみと感じます。
日本語表記でモントリオールですが、モン・レアールの方が言いやすいと思います。
頭の中でどうしても、モン「鳥」オールになってしまうのです。
私の問題でしょうか?
まあ、それは置いといて、ここはもはや霊山です。私が決めました!
山の半分が墓場って、けっこうダイナミックで圧倒されます。
墓場内は整然とされていて、去年まではランニングやサイクリングができたんです。
今は自転車は乗り込み禁止になってしまいました。
山筋をマウンテンバイクで駆け巡るような魅力的な小道があるんですけど、非常に残念です。
夜は肝試しのような遊びではなくガチで心霊調査をやっている人らもいます。
私も夕方に霊気でも感じるかと行ってみたけど、それほどオドロオドロした感じはしませんでした。
むしろ、管理が行き届いて寒空に生きる野生動物の方が気になります。
何年も住んでいて、何回も訪れるのに気分転換になるだから不思議です。
アクセスは歩き、車、バス、自転車やバイクなど、それぞれだけど、今年は秋はBixiの電子自転車で4回ぐらい登って下りました。
大体、登って下りるのに電子自転車で45分ぐらいです。
登りは緩やかに登っていくのでバッテリーに依存しますが、真っ赤かの紅葉の中でお話しながら余裕でいい加減にペダルを踏んでも大丈夫です。
下りは殆どノンペダルでブレーキだけですね。
11月に入る前、最後に電子自転車で山に入りました。
もう、すでに辺りが暗くなってきたのですが、山には3回入ったので、どっちらかのルートでも余裕だと思っていました。
まあ、いつも通り頂上の十字架があるところまで登ったのですが、辺りがとにかく真っ暗です。
電子自転車のライトも微弱でそんなに明るくないんです。
山にも街灯が殆どなく、2メートル先にいきなり人が現れたりして、というか暗くて見えないわけです。
いやいや、見えないからと調子乗ってスピード出したら、ガードレールもないので、コースを外したら落ちます。
崖から落ちるのと一緒です。
彼氏と横づけで走行して、何とかライトを2倍にしたところで大した明るさでもありません。
下りで幸いでしたが、慎重にブレーキをコントロールしながら、ボコボコ道を縦に揺さぶられながら降りていました。
すると、前方から物凄いスピードでスイスイ登ってくる人が見えました。
ちょっと別の時空から来た感じっていうのか、電子自転車じゃなくて古めかしい自転車で、しかもライトがついていませんでした。
暗いのでよく見ようとしても良く見えないんです。
長いコートを着た昔風のビジネスマンだったと思います。
音を立てずに私の横をスーと通り抜けて、グイグイと加速して登って行きました。
彼氏も奇異に感じたのでしょうか、追うように登って行く、そのビジネスマンを見ていましたが、暗闇にスーと消えていったので、あれはなんだって言っていました。
彼の方は顔が見えず、全体的に真っ黒だったと言っていました。
あのボコボコ道、しかも真っ暗なところを音も立てずにスーと登って行くのがあり得ないと何度も連呼していました。
自転車がヴィンテージじゃないかと付け加えて、私と同じ印象を感じていたのです。
まあ、ただの通りすがりのファントムでしょう。
こういう体験って一回だけじゃないんです。
しかも一人で見るより誰かといる時にはっきり霊体を一緒に見てしまうケースってけっこう多いんです。
残像思念がたまたま映像として見えたのでしょうか。
この山は夜になると本当に不思議な現象が多いとはこっちのミディアムに聞いていますが、あの自転車の男は個人的にインパクトがある出来事で、今年第2位と位置づけしました。